祇 - 漢字私註

説文解字

祇
地祇、提出萬物者也。从聲。巨支切。
示部

説文解字注

祇
地祇、提出萬物者也。地祇提三字同在古音第十六部。地本在十七部。而多轉入十六部用。从示氏聲。巨支切。古音十六部。凡假借必取諸同部。如『周易〔繫辭下〕』无祇悔。『釋文』云、祇、辭也。馬、同音、之是反。此讀祇爲語辭、適也。『五經文字』『廣韵』作衹者是也。又云、鄭云病也。此讀祇爲疧。與『〔詩・小雅〕何人斯』同也。又云、王肅作禔、時支反。陸云安也。九家本作㩼字、音支。韓伯祁支反、云大也。音讀皆在第十六部。通志堂刻作无祗悔、則誤。○又『〔周易・坎〕』祇旣平《唐石經》作衹。『釋文』云、京作禔、『說文』同、音支。又上支反、安也。其讀亦皆在十六部。又云、鄭云當爲坻、小𠀌〔丘〕也。此則改爲第十五部字。古人云當爲者皆是改其形誤之字。云當爲者、以音近之字易之。云讀如者、以同音之字擬之。此云當爲、則鄭謂祇爲字之誤也。○『五經文字・衣部』曰、衹、止移切、適也。『廣韵・五支』曰、衹、章移切、適也。《唐石經》衹旣平。『左傳〔襄二十九年〕』衹見疏也。『詩〔小雅・何人斯〕』衹攪我心。『詩〔小雅・我行其野〕』『論語〔顏淵〕』亦衹以異。字皆从衣。正用張參字㨾。而張參以前顏師古注『〔漢書〕竇嬰傳』曰衹適也、音支。其字从衣。豈師古太宗朝刊定經籍皆用此說歟。宋『類篇』則衹祇皆云適也。不畫一。『韵㑹』則从示之祇訓適也。近日經典訓適者皆不从衣。與唐不合。

康煕字典

部・劃數
示部・四劃

『唐韻』巨支切『集韻』『韻會』翹移切『正韻』渠宜切、𠀤音岐。同、地神。『說文』地祇、提出萬物者也。

又安也。『詩・小雅』壹者之來、俾我祇也。《註》壹者之來見我、我則知之、是使我心安也。

又大也。『易・復卦』不遠復無祇悔。『韓康伯云』祇、大也。旣能速復、是無大悔。

又『廣韻』『集韻』『韻會』章移切『正韻』旨而切、𠀤音支。適也、但也。『詩・小雅』祇攪我心。

『韻會』孫奕示兒編曰、祇兩音、音岐者、神祇之祇。音支者、訓適是也、如詩亦祇以異。揚子曰、兹苦也、祇其所以爲樂也歟。陸德明司馬溫公𠀤以爲音支。今杜詩韓詩或書作秖、从禾从氏、而俗讀曰質者、非也。『玉篇』秖、竹尸切。『廣韻』秖、丁尼切。皆註曰、穀始熟也。

又通作圻。『左傳・昭十二年』是以獲沒於祇宮。『馬融云』圻內游觀之宮。

集韻

四聲・韻・小韻
平聲一・支第五・支
反切
章移切

適也。

或從禾。

四聲・韻・小韻
平聲一・支第五・匙
反切
常支切

病也。

一曰、安也。

四聲・韻・小韻
平聲一・支第五・祇
反切
翹移切

翹移切。

『說文』地祇、提出萬物者也。

古作

文四十四。

音訓

(1) ギ(呉) キ(漢) 〈『廣韻・上平聲』巨支切〉[qí]{kei4}
(2-1) シ(漢、呉) 〈『集韻・平聲・支・支』章移切〉
(2-2) [zhǐ]{zi2}
(1) くにつかみ。やすらか。やすんずる。おほきい。
(2) ただ

藤堂は音(2)の官話發音としてzhīを示すも、今はzhǐに讀むとする。

參考までに、支は官話zhī、粤語zi1、只は官話ではzhīとzhǐ(上聲紙韻)の兩音、粤語ではzi2(上聲紙韻)、zek3(音隻)、zat1(音質)の三音であるらしい。

解字

白川

形聲。聲符は

『説文解字』に地祇なり。萬物を提出する者なり。と、地、祇、提の聲義の關係を以て説く。

周禮・春官・大司樂以祭地示。(以て地示を祭る)と示を用ゐることもあり、古くは(シ)の音であらう。

氏は氏族共餐のとき用ゐる小刀の形、祗は氏族の神で、産土神を意味する字であらうと思はれる。

藤堂

と音符(祭壇)の會意兼形聲。氏神として祀る土地神。示と同じ。

音(2)の用義は祗と混同した用法。

漢字多功能字庫

祇は地の神を表す。

また古く通じて祗となし、敬ふことを表す。『正字通』祗、與祇通。

屬性

U+7947
JIS: 1-21-32
人名用漢字
祇󠄀
U+7947 U+E0100
CID+1626
祇󠄂
U+7947 U+E0102
MJ018770