粒 - 漢字私註
説文解字
- 粒
糂也。从米立聲。
- 七・米部
- 𩚷
古文粒。
康煕字典
- 部・劃數
- 米部五劃
- 古文
- 𩚷
『廣韻』『集韻』『正韻』𠀤力入切、音立。米粒也。『小爾雅』生曰穀謂之粒。『孟子』樂歲粒米狼戾。《註》粒米、粟米之粒也。『拾遺記』員嶠之山名環丘、粟生穟高五丈、其粒皎然如玉。
又『說文』糂也。『書・益稷』烝民乃粒。《傳》米食曰粒。《疏》今人謂飯爲米糂、遺餘之飯、謂之一粒兩粒、是米食曰粒、用米爲食之名也。『禮・王制』有不粒食者矣。
又通作立。『詩・周頌』立我烝民。《註》立、粒通。
- 部・劃數
- 食部・五劃
『玉篇』古文粒字。註詳米部五畫。
音訓
- 音
- リフ(漢、呉) 〈『廣韻・入聲・緝・立』力入切〉
- 訓
- つぶ。こめつぶ。
解字
白川
形聲。聲符は立。
説文解字に糂なり
、また糂字條に米を以て羹を和するなり
と、「こながき」の意とする。
『書・益稷』烝民乃粒
(烝民乃ち粒す)は穀食すること。『詩・周頌・思文』立我烝民、莫匪爾極。
(我が烝民を立つるは、爾の極に匪ざるは莫し)の立を、《箋》に當に粒に作るべし
といふ。下句に貽我來牟
(我に來牟(麥麰)を貽る)の句があつて、上下照應する語となる。
藤堂
米と音符立の會意兼形聲。立は、同じ形の兩足を竝べて立つさまを示す會意字。粒は同じ形をして竝ぶ米粒。
林(木が竝ぶ)、淋(竝んで垂れる水滴)は、粒(中古音はlɪəp)の語尾がmに轉じた言葉。(補註: 粒は入聲、林は陽聲。)
漢字多功能字庫
米に從ひ立聲。本義は穀米の粒。『穀梁傳・昭公十九年』(許太子止)哭泣、歠饘粥、嗌不容粒。
粒はまたひろく粒狀の物を指す。唐・黃滔〈福州雪峰山故真覺大師碑銘〉戊辰年春三月、示疾。吾王走毉、毉至、粒藥以授。
粒はまた穀米を食すことを表す。 『書・益稷』烝民乃粒。
孔傳米食曰粒。
粒はまた量詞に用ゐ、細かく粒狀の物を數量化する。唐・鄭遨〈傷農〉一粒紅稻飯、幾滴牛頷血。
屬性
- 粒
- U+7C92
- JIS: 1-46-19
- 當用漢字・常用漢字
- 𩚷
- U+296B7