音 - 漢字私註
説文解字
聲也。生於心、有節於外、謂之音。宮商角徵羽、聲。絲竹金石匏土革木、音也。从言含一。凡音之屬皆从音。
- 三・音部
康煕字典
- 部・劃數
- 部首
『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤於今切、音隂。『說文』聲也。生於心、有節於外、謂之音。宮商角徵羽、聲。絲竹金石匏土革木、音也。从言、含一。『書・舜典』八音克諧。『禮・樂記』變成方謂之音。《疏》方謂文章、聲旣變轉和合、次序成就文章謂之音。音則今之歌曲也。『周禮・春官・大師』以六律爲之音。《疏》以大師吹律爲聲、又使其人作聲而合之、聽人聲與律呂之聲合、謂之爲音。『詩序』情發於聲、聲成文、謂之音。《疏》此言聲成文謂之音、則聲與音別。樂記註、雜比曰音、單出曰聲。記又曰、審聲以知音、審音以知樂、則聲音樂三者不同、以聲變乃成音、音和乃成樂、故別爲三名。對文則別、散則可以通。季札見歌『秦』曰、此之謂夏聲。公羊傳曰、十一而稅頌聲作、聲卽音也。下云治世之音、音卽樂也。是聲與音樂各得相通也。
又『易・中孚』翰音登于天。『禮・曲禮』雞曰翰音。
又姓。見『姓苑』。
又『正韻』於禁切。與䕃通。『左傳・文十七年』鹿死不擇音。『杜預註』音、所茠䕃之處。古字借用。○按註借用、是古字聲同、皆相假借、且釋文作於鳴反、𠀤不作去聲讀、正韻非。
音訓
- 音
- オム(呉) イム(漢) 〈『廣韻・下平聲・侵・音』於金切〉
- 訓
- おと。ね。
解字
白川
説文解字に、字形について言に從ひ、一を含む。
といふ。一を節ある意とするものであらう。
言は神に誓つて祈る言葉をいふ。言の下部の祝禱の器を示す口の中に、神の應答を示す一を加へた形。神はその音を以て神の訪れを示した。器の自鳴を示す意。
藤堂
會意。言字の口の中に點を含ませたもの。言は、はつきりとけぢめをつけた言葉の發音を示す。音は、その口に何かを含み、含み聲を出すことを示す。
落合
古文で言から派生した同源字。口を甘に變へたもの。その後、甘が曰に變はつた。
漢字多功能字庫
古文字の音は言に從ひ、言の口の内に點を加へ、聲音が口から出ることを表す。
金文は春秋早期から見え始め、言字の口内に短い橫劃、短い縱劃あるいは圓形のある形で、聲音が口から出ることを表す。
音字は言字から分化して出來した。金文では偏旁の言、音が通用され、古籍でもまた相通ずる。
- 『呂氏春秋・順說』
而言之與響
は「如音之與響」のこと。 - 『呂紀・聽言』
其與人穀言也
を『莊子・齊物論』は「鷇音」に作る。
金文での用義は次のとほり。
- 本義に用ゐ、聲音を表す。䣄王子鐘
其音悠悠
。 - 人名に用ゐる。殷簋
王乎內史音令(命)殷
。
《郭店楚簡・老子甲本》音聖(聲)之相和也
。
屬性
- 音
- U+97F3
- JIS: 1-18-27
- 當用漢字・常用漢字
関聯字
音に從ふ字を漢字私註部別一覽・言部・音枝に蒐める。