判 - 漢字私註

説文解字

判
分也。从聲。普半切。
刀部

説文解字注

判
分也。〔周禮・地官〕媒氏』掌萬民之判。《注》判、半也。得耦爲合。主合其半成夫婦也。朝士有判書以治則聽。《注》判、半分而合者。从刀半聲。形聲包㑹意。普半切。十四部。

康煕字典

部・劃數
刀部・五劃

『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤普半切、音泮。『說文』分也。从刀、半聲。『玉篇』分散也。

又『增韻』半也。『周禮・地官・媒氏』掌萬民之判。《註》判、半也。得耦爲合、主合其半。

又『周禮・秋官・朝士』凡有責者、有判書以治則聽。《註》判、分半而合者、故書判爲辨。

又『前漢・翟方進傳』天地判合。《註》師古曰、判之言片也。

又斷也。『唐書・選舉志』試身言書判。

又『韻會』宰相出典州曰判。

又通作。『字林』牉合其半、以成夫婦。『儀禮・喪服禮』夫妻牉合。

又通作泮。『史記・陸賈傳』自天地剖泮。

音訓・用義

ハン(漢、呉) 〈『廣韻・去聲・換・判』普半切〉[pàn]{pun3}
わかれる。わかつ。なかば。ちる。かたわれ。さばく(裁判)。さだめる(判斷)。

本邦ではまた、印形(判子)、紙などの大きさ(A4判)、金貨の稱(大判、小判)に用ゐる。

解字

白川

形聲。聲符は。半は牛を兩分する意。は刀を加へて兩分する意とする。

『説文解字』に分つなりとあり、分は刀で物を兩分する意。

契約書を兩分してその一片を持つことを判といひ、『周禮・地官・媒氏』(上揭)萬民の判を掌るとは婚約のことをいふ。契約の是非を審定することから、裁判の意となる。

藤堂

と音符の會意兼形聲。

半は印の會意で、牛の身體を兩方に切り分ける意を示す。

判は半の後出の字。もと、刀で兩分することを示すが、のち可否や黑白を區別し見分ける意に用ゐる。

漢字多功能字庫

に從ひ聲。本義は剖き開くこと。『墨子・備穴』令陶者為月明、長二尺五寸六圍、中判之、合而施之穴中。

また分けることを表す。『左傳・莊公三年』秋、紀季以酅入於齊。紀於是乎始判。杜預注判、分也。

また一半、二分したうちの一方を指す。『周禮・考工記・玉人』琰圭九寸、判規、以除慝、以易行。孔穎達疏判、半也。

また區別を指す。晉・殷仲文〈解尚書表〉宜其極法、以判忠邪。

また訴訟の判決書を指す。唐・柳宗元〈段太尉逸事狀〉諶盛怒、召農者曰「我畏段某耶? 何敢言我!」取判鋪背上、以大杖擊二十。

また訴訟に對する審理や判決を表す。『宋書・許昭先傳』叔父肇之、坐事繫獄、七年不判。

また決定、斷定を指す。『宋書・張暢傳』義恭去意已判、唯二議未決、更集群僚謀之。

屬性

U+5224
JIS: 1-40-29
當用漢字・常用漢字
判󠄁
U+5224 U+E0101
CID+13985
判󠄃
U+5224 U+E0103
MJ007493
判󠄄
U+5224 U+E0104
MJ007492