脊 - 漢字私註
説文解字
背呂也。从𠦬从肉。
- 十二・𠦬部
康煕字典
- 部・劃數
- 肉部六劃
『廣韻』『韻會』『正韻』𠀤資昔切、音積。『說文』背呂也。『廣韻』背脊。『正字通』背心也。手足之所不及、故謂之脊。『釋名』積也。積續骨節、脈絡上下也。『易・艮卦註』夤、當脊之肉也。又『說卦』爲美脊。《疏》取其陽在中也。
又物皆有脊。『禮・內則』狸去正脊。又『少儀夏右鰭註』鰭、脊也。
又山脊。『爾雅・釋山』山脊、岡。《疏》孫炎云、長山之脊也。『書・胤征火炎崐岡傳』山脊曰岡。
又喻地形。『史記・張儀傳』必折天下之脊。《註》常山於天下在北、有若人之背脊也。『戰國策』今梁者、天下之脊也。
又『韻會』理也。『詩・小雅』有倫有脊。《傳》脊、理也。
又與㱴通。死骨也。『周禮・秋官・蜡氏掌除骴註』故書骴作脊。鄭司農云、脊讀爲㱴、謂死人骨也。
又鳥名。『詩・小雅』脊令在原。《傳》脊令、雝渠也。飛則鳴行則搖。
又茅脊。『前漢・郊祀志』江淮閒、一茅三脊。《註》茅草有三脊、謂靈茅也。
- 部・劃數
- 肉部十一劃
『正字通』與脊同。『說文』本作𠂹〔註1〕、重文作𦟝。『六書正譌』俗作脊、非、然今通用脊矣。
- 註1: 按ずるに𠦬の誤り。𠂹は垂の從ふ所。
音訓
- 音
- セキ(漢) 〈『廣韻・入聲・昔・積』資賜切〉
- 訓
- せ。せなか。せぼね。すぢ。すぢみち。
解字
白川
『説文解字』に背呂なり。𠦬に從ひ、肉に從ふ。
とあり、𠦬字條にも背呂なり
とあつて同訓。
『儀禮・特牲饋食禮』に舉肺脊
(肺脊を擧ぐ)とあり、脊は正體の尊きものとされた。
ものを統貫して、その主となるものを脊梁といふ。
藤堂
背骨のぎざぎざと張つたさまと肉の會意。
漢字多功能字庫
金文は魚の背骨の形に象り、人名に用ゐる(李學勤、劉釗、張亞初等)。戰國秦系文字は肉に從ひ朿聲の形聲字。小篆の字形は變形して𠦬に從ふ(劉釗、黃德寬)。一説に、脊は背骨の形と肉に從ふ會意字とされる(張亞初、楊澤生)。
本義は(脊椎動物の)背骨。
- 『墨子・明鬼下』
日中、杜伯乘白馬素車、朱衣冠、執朱弓、挾朱矢、追周宣王、射入車上、中心折脊、殪車中、伏弢而死。
- 《睡虎地秦簡・法律答問》簡75
鬬折脊項骨、可(何)論? 比折支(肢)。
は、毆つて背骨を折つたときは如何に處罰すべきか、四肢を折つたときと同樣である、の意。
またひろく物體の中で高起する部分を指す。
- 『莊子・說劍』
諸侯之劍、以知勇士為鋒、以清廉士為鍔、以賢良士為脊、以忠聖士為鐔、以豪桀士為鋏。
- 唐・孟郊〈勸善吟〉
藏書拄屋脊、不惜與凡聾。
また條理を表す。『詩・小雅・正月』維號斯言、有倫有脊。
毛傳倫、道。脊、理也。
屬性
- 脊
- U+810A
- JIS: 1-32-52
- 常用漢字(平成22年追加)
- 𦟝
- U+267DD
關聯字
脊聲の字
- 蹐
- 膌
- 𩺀