𧭅 - 漢字私註

説文解字

𧭅

責望也。从聲。巫放切。

言部

説文解字注

𧭅

責望也。『太玄』宼⿰言𦣠其戸。註1范曰、⿰言𦣠、責也。按朢之古文作𦣠、故𧭅之古文亦作⿰言𦣠。

从言聲。巫放切。十部。

註1
中國哲學書電子化計劃は引用部分(『太玄經・逃・次三』)を寇望其戶に作る。

康煕字典

部・劃數
言部十四劃

『唐韻』巫放切『集韻』無放切、𠀤亡去聲。『說文』責望也。又『類篇』欺也。

又『集韻』武方切、音亡。義同。

『正字通』通作。或省作𧫢

部・劃數
言部・七劃

『類篇』同𧫢、省文。

部・劃數
言部十一劃

『廣韻』巫放切、音望。相責也。『字彙』與𧭅同。

音訓義

バウ: 白川に據る。
バウ(推)⦅一⦆⦅二⦆
せめる⦅一⦆⦅二⦆
官話
wàng⦅一⦆

⦅一⦆

反切
廣韻・去聲』巫放切
集韻・去聲下漾第四十一』無放切
『五音集韻・去聲卷第十二・漾第一・微・三妄』巫放切
聲母
微(輕脣音・次濁)
等呼
官話
wàng
日本語音
バウ(推)
せめる
責める。『説文解字』責望也。『廣韻』責也。
欺く。『康煕字典』引『類篇』欺也。

⦅二⦆

反切
集韻・平聲三・陽第十・亡』武方切
『五音集韻・下平聲卷第五・陽第一・微・三亡』武方切
聲母
微(輕脣音・次濁)
等呼
日本語音
バウ(推)
せめる
責める。『集韻』責望也。

解字

白川

形聲。聲符は。望は氣を望んで妖祥を知り、また呪的な方法で壓服を加へることをいふ。その祝禱の辭を𧫢といつたのであらう。

『説文解字』に責望するなりとあり、『史記・衡山王賜傳兄弟相責望禮節閒(兄弟、禮節の閒に相ひ責望す)(補註: 中國哲學書電子化計劃は句の切り方を異にする)、『史記・張耳陳餘傳』不意君之望臣深也(おもはざりき、君の臣をうらむこと深きを)などの望は、𧫢字の義、怨望することをいふ。

金文の《獻𣪘》に十世まで𧫢わすれず、《師𩛥鼎》に天子亦た公上父の㝬德を𧫢わすれずのやうにの意に用ゐてをり、それが字の初義であらう。

【補註】漢字多功能字庫は上揭《獻𣪘》の銘文(十世不朢獻身才畢公家)を忘字條に引くが、𧫢を朢に作り、忘れるの意に假借するとする。また朢字條に、朢に言を加へる場合があるとする。

屬性

𧭅
U+27B45
𧨉
U+27A09
𧫢
U+27AE2