囹 - 漢字私註

説文解字

囹
獄也。从聲。
囗部

説文解字注

囹
獄也。獄上當有囹圉二字。《幸部〔圉字條〕》曰、囹圉所㠯拘罪人。葢許作囹圉。與他書囹圄不同也。『月令・鄭注』曰、囹圄所以禁守繫者。若今別獄矣。蔡邕云、囹、牢也。圄、止也。所以止出入。皆罪人所舍也。『鄭志』崇精問曰、囹圄、何代之獄。焦氏荅曰、『月令』秦書、則秦獄名也。漢曰若盧、魏曰司空。从囗令聲。鍇曰、囹、櫺也。櫳檻之名。郎丁切。十一部。

康煕字典

部・劃數
囗部・五劃

『唐韻』『集韻』『韻會』𠀤郎丁切、音靈。『說文』獄也。从囗令聲。《徐鍇曰》囹者、欞也、欞檻之名。『禮・月令』仲春、命有司省囹圄。《疏》牢也。秦曰囹圄。

音訓

レイ(漢) リャウ(呉) 〈『廣韻・下平聲・靑・靈』郎丁切〉[líng]{ling4}
ひとや

解字

白川

形聲。聲符は。令は人が跪坐して神意を伺ふ形。

『説文解字』に獄なりとあり、獄舍を囹圄、囹圉といふ。

は祝禱の器をまもる意。幸は手械の象。いづれも呪禁や罪戾の意を持つ字。古くは罪戾は神に對するものとされ、囹圄は聖所に附設されることが多かつた。それで罪人は、多く神の徒隸とされた。

藤堂

(圍ひ)と音符の形聲。

冷と同系で、冷たい牢屋。

また、櫺(格子窗)と同系で、格子の嵌まつた牢屋とも考へられる。

屬性

U+56F9
JIS: 1-51-90