伺 - 漢字私註
説文解字
𠊱望也。从人司聲。相吏切。自低已下六字、从人、皆後人所加。
- 八・人部・新附
康煕字典
- 部・劃數
- 人部・五劃
『廣韻』息吏切『集韻』『韻會』『正韻』相吏切、𠀤音四。偵𠋫也。又察也。『前漢・文三王傳』左右弄口積、使上下不和、更相眄伺。又『唐書・陸贄傳』李楚琳挾兩端、有所狙伺。
又通司。『前漢・灌夫傳』魏其與夫人益市牛酒、令門下𠋫司、至日中、丞相不來。
又『廣韻』息兹切『集韻』『韻會』新兹切『正韻』相咨切、𠀤音斯。義同。
別作⿰貝司。
音訓・用義
- 音
- シ(漢、呉) 〈『廣韻・去聲・志・笥』相吏切〉[sì]{zi6/si6}
- 〈『廣韻・上平聲・之・思』息兹切〉
- 訓
- うかがふ
汉典に據れば、人に仕へる意の伺候はcì houに讀み、覗き探る意の伺候はsì hòuに讀むといふ。
解字
白川
形聲。聲符は司。司は、祝禱の器を啓いて神意を伺ふ意。
『説文解字・新附』に候望するなり
とするが、遠方を望み伺ふのではなく、祝禱して神意を伺ふをいふ。
尊上に仕へることを伺候といふのは、その人の意を承ける意。
藤堂
人と音符司の會意兼形聲。人の變形の下に口(穴)を書き、尿道の狹い穴を示すのが司字。伺は、狹い穴から覗く動作を示す。
漢字多功能字庫
人に從ひ司聲。本義は窺望、窺視(こつそりと覗き見ること)。『説文解字・新附』候望也。(後略)
- 『荀子・王制』
諸侯莫不懷交接怨而不忘其敵、伺彊大之間、承彊大之敝也。
- 『漢書・外戚傳上』
趙王不能蚤起、太后伺其獨居、使人持鴆飲之。
等候、守候(待つ、待ち受けること)を表す。『玉篇・司部』伺、候也。
- 『後漢書・張衡列傳』
斯契船而求劍、守株而伺兔也。
- 『文心雕龍・書記』
星辰飛伏、伺候乃見。
また服侍(仕へる、世話をする)、照顧(配慮する、世話をする)を表す。
- 唐・德宗〈君臣箴〉
且以讜言者逆耳、讒諛者伺側、故下情未通、而上聽已惑。
- 『警世通言・王安石三難蘇學士』
徐倫引蘇爺到東書房、看了坐、命童兒烹好茶伺候。
屬性
- 伺
- U+4F3A
- JIS: 1-27-39
- 當用漢字・常用漢字