啁 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
啁、此複舉字未刪者、嘐也。『楚語』〔註1〕鵾雞啁哳而悲鳴。啁、大聲。哳、小聲也。
从口周聲。陟交切。古音在三部。『倉頡篇』啁、調也。謂相戲調也。今人啁作嘲。
- 註1:
鵾雞啁哳而悲鳴
の句は『楚語』には見えず、『楚辭・九辯』に見える。
康煕字典
- 部・劃數
- 口部・八劃
『唐韻』『集韻』『韻會』『正韻』𠀤陟交切、音嘲。〔音1〕『說文』啁嘐也。
又『玉篇』啁哳、鳥鳴也。詳前哳字註。
又『集韻』與嘲謿通。『前漢・東方朔傳』與枚臯、郭舍人俱在、左右詼啁而已。《註》師古曰、啁與謿同、音竹交反。
又『集韻』都勞切、音刀。〔音2〕嘐啁、語多。
又『廣韻』『集韻』𠀤張流切、音輈。〔音3〕『廣韻』啁噍、鳥聲。『禮・三年問』至于燕雀、猶有啁噍之頃焉、然後乃能去之。
又『集韻』甾尤切、音鄒。〔音4〕啁哳、鳥聲。
又『集韻』『類篇』𠀤他弔切、音糶。〔音5〕㖸也。
又『集韻』徒弔切、音調。〔音6〕義同。通作調。
音訓義
- 音
- タウ(漢) テウ(呉)⦅一⦆
- タウ⦅二⦆
- チウ(漢)(呉)⦅三⦆
- スウ(推)⦅四⦆
- テウ(推)⦅五⦆
- テウ(漢) デウ(呉)⦅六⦆
- 官話
- zhāo⦅一⦆
- zhōu⦅三⦆
- tiào⦅五⦆
- diào⦅六⦆
- 粤語
- zaau1⦅一⦆
- zau1⦅三⦆
⦅一⦆
- 反切
- 『廣韻・下平聲・肴・嘲』陟交切
- 『集韻・平聲三・爻第五・啁』陟交切
- 『五音集韻・中平聲卷第四・肴第十三・知二嘲』陟交切
- 聲母
- 知(舌上音・全清)
- 等呼
- 二
- 官話
- zhāo
- 粤語
- zaau1
- 日本語音
- タウ(漢)
- テウ(呉)
- 義
- 啁哳は鳥が喧しく鳴くさま、あるいはその聲の形容。
- あざける。からかふ。たはむれる。嘲、謿に通ず。
- 釋
- 『廣韻』
啁: 『說文』曰、啁嘐也。
- 『集韻』
啁: 陟交切。『說文』啁嘐也。文八。
- 『康煕字典』上揭。
⦅二⦆
- 反切
- 『集韻・平聲三・𩫞第六・刀』都勞切
- 『五音集韻・中平聲卷第四・豪第十四・端一刀』都牢切
- 聲母
- 端(舌頭音・全清)
- 等呼
- 一
- 日本語音
- タウ
- 義
- かまびすしい。(KO字源)
- 釋
- 『集韻』
啁: 嘐啁、語多。
- 『康煕字典』上揭。
⦅三⦆
- 反切
- 『廣韻・下平聲・尤・輈』張流切
- 『集韻・平聲四・尤第十八・輈』張流切
- 『五音集韻・下平聲卷第六・尤第八・知三輈』張流切
- 聲母
- 知(舌上音・全清)
- 等呼
- 三
- 官話
- zhōu
- 粤語
- zau1
- 日本語音
- チウ(漢)(呉)
- 義
- 鳥の鳴き聲の形容。
- 啁噍は鳥の聲。また鷦鷯(jawp)のこと。
- 啁啾は樂器の音、また鳥の囀る聲。
- 釋
- 『廣韻』
啁: 啁噍、鳥聲。
- 『集韻』
啁: 啁噍、鷰雀聲。
- 『康煕字典』上揭。
⦅四⦆
- 反切
- 『集韻・平聲四・尤第十八・鄒』甾尤切
- 『五音集韻・下平聲卷第六・尤第八・照二鄒』側鳩切
- 聲母
- 照(正齒音・全清)
- 等呼
- 二
- 日本語音
- スウ(推)
- 釋
- 『集韻』
啁: 啁哳、鳥聲。
- 『康煕字典』上揭。
⦅五⦆
- 反切
- 『集韻・去聲下・嘯・糶』他弔切
- 『五音集韻・去聲卷第十一・笑第十二・透四糶』他弔切
- 聲母
- 透(舌頭音・次清)
- 等呼
- 四
- 官話
- tiào
- 日本語音
- テウ(推)
- 義
- 嘲笑する。
- 釋
- 『集韻』
啁: 㖸也。
- 『康煕字典』上揭。
⦅六⦆
- 反切
- 『集韻・去聲下・嘯・調』徒弔切
- 『五音集韻・去聲卷第十一・笑第十二・定四藋』徒弔切
- 官話
- diào: 藤堂に據る。今はtiáoと讀むとする。
- 日本語音
- テウ(漢)
- デウ(呉)
- 義
- 嘲笑する。
- 釋
- 『集韻』
啁: 㖸也。
- 『康煕字典』上揭。
解字
白川
形聲。聲符は周。周に雕、綢の聲がある。
『説文解字』に啁嘐なり
とあり、鳥などがせはしく鳴く聲をいふ。擬聲的な語。
藤堂
屬性
- 啁
- U+5541
- JIS: 2-4-2
- JIS X 0212: 21-54