慈 - 漢字私註

説文解字

慈
愛也。从聲。疾之切。
心部

説文解字注

慈
㤅也。㤅各本作愛。今正。下文曰、㤅、惠也。《軎部》曰、惠、仁也。《人部》曰、仁、親也。从心茲聲。茲从艸。疾之切。一部。

康煕字典

部・劃數
心部十劃

『唐韻』疾之切『集韻』『韻會』牆之切『正韻』才資切、𠀤音磁。『說文』愛也。从心兹聲。『精薀』父母之愛子也。『左傳・昭二十六年』父慈子孝、姑慈婦聽。又『儀禮・喪服』慈母如母、謂養母也。

又『禮・內則』慈以甘旨。《註》慈、謂愛敬進之也。

又慈和、服物也。『左傳・文十八年』宣慈惠和。《註》慈者、愛出於心、恩被於物也。

又『增韻』柔也、善也、仁也。

又石名。『精薀』山產鐵於其陽者、慈石產其隂。『郭璞・慈石贊』慈石吸鐵、母子相戀也。俗作磁、非。

又竹名。『竹譜』竹之叢生、子母相依、曰慈竹。

又果名。『羣芳譜』慈姑、一根、歲生十二子、歲閏則十三子、如慈母之乳諸子也。

又州名。唐置慈州。

又姓。漢有慈仁、明有慈止。

从心从兹。『魏校曰』兹也者、養其子而使之長、心乎愛之。俗或譌作

部・劃數

心部七劃俗字。

音訓

ジ(呉) シ(漢) 〈『廣韻・上平聲』疾之切〉[cí]{ci4}
いつくしむ。いつくしみ。

解字

白川

形聲。聲符は。茲に孳生、孳育の意があり、その情を慈といふ。

『説文解字』に愛なりと見える。

古くはをその意に用ゐ、金文の《大盂鼎》に故に天、異(翼)臨し、いつくしみて先王を灋(法)保したまへり、また《也𣪘》に懿父はすなはち子まんのやうに用ゐる。

藤堂

と音符の會意兼形聲。茲は、草の芽と細い絲とを合はせて、小さいものが成長し增えることを示す會意字。慈は、小さい子を育てる親心のこと。

漢字多功能字庫

金文はに從ひ𢆶聲。仁愛を表す。中山王方壺慈孝㝨惠。『國語・吳語』為義好學、慈孝於父母。『論語・為政』孝慈則忠包咸曰君能上孝於親、下慈於民、則民忠矣。

秦簡や漢帛書では慈をにつくる。『睡虎地秦簡・為吏之道』茲(慈)愛萬姓

屬性

U+6148
JIS: 1-27-92
當用漢字・常用漢字
U+3935