𠬛 - 漢字私註
説文解字
- 𠬛あるいは𠬸に作る。
入水有所取也。从又在囘下。囘、古文回。回、淵水也。讀若沫。
- 三・又部
康煕字典
- 部・劃數
- 又部二劃
『唐韻』『集韻』𠀤莫勃切、音沒。『說文』入水有所取也。从又在回下。回、淵水也。『韻會』沒本作𠬸、隸作𠬛。刀音冪。監本作殳字、誤。
又『集韻』莫八切、音㑻。義同。
異體字
或體。
音訓
- 音
- ボツ 〈『廣韻・入聲・没・没』莫勃切〉
- 訓
- くぐる。しづむ。
解字
白川
㔾と又の會意。㔾は氾の從ふところで、氾は水に浮游する者、水沒者。又はこれに手を加へる形。
説文解字に字の上部を囘の形に作る。
説文解字・頁部に𩑦は頭を水中に內るるなり
とあり、𠬛は水沒を示す形、沒の初文と見てよく、人の沒するを歿といふ。
藤堂
渦卷く水と又(手)の會意。
渦卷く水中に身體を潛らせて潛水することを示す(『学研漢和大辞典』沒字條)。
水の渦卷きの中に潛つて手で物を探るさま。見えない、姿を隠すなどの意を含む。沒の原字(『同』歿字條)。
屬性
- 𠬛
- U+20B1B
- 𠬸
- U+20B38
関聯字
𠬛聲の字
- 𤤄
- 殁
- 𩑦
- 沒