猛 - 漢字私註
説文解字
健犬也。从犬孟聲。莫杏切。
- 十・犬部
説文解字注
健犬也。叚借爲凡健之偁。从犬孟聲。莫杏切。古音在十部。
康煕字典
- 部・劃數
- 犬部・八劃
- 古文
- 𠩜
『唐韻』莫杏切『集韻』『韻會』『正韻』母梗切、𠀤音蜢。『說文』健犬也。
又猛氏、獸名。『司馬相如・上林賦』鋋猛氏。《註》郭璞曰、今蜀中有獸、狀如熊而毛淺、有光澤、名猛氏。
又『玉篇』健也。『廣韻』勇猛。『禮・郊特牲』虎豹之皮、示服猛也。
又『玉篇』嚴也。『左傳・昭二十年』惟有德者能以寬服民、其次莫如猛。
又『玉篇』惡也、害也。『禮・檀弓』苛政猛于虎。
又虎猛縣、屬西河郡。猛陵縣、屬蒼梧郡。皆見『前漢・地理志』。
又山名。『淮南子・地形訓』汝出猛山。
又姓。『廣韻』左傳晉大夫猛獲之後。
- 部・劃數
- 厂部七劃
『玉篇』古文猛字。註見犬部八畫。
音訓
- 音
- マウ(漢) ミャウ(呉) 〈『廣韻・上聲・梗・猛』莫幸切〉[měng]{maang5}
- 訓
- たけし。つよい。はげしい(猛雨、猛攻)。
解字
白川
形聲。聲符は孟。
『説文解字』に健き犬なり
とあつて、猛犬をいふ。
『戰國策・韓二』齊大夫諸子有犬、犬猛不可叱、〜
(齊の大夫諸子、犬有りて甚だ猛なり)とあり、猛犬を飼ふ風があつた。
中山王墓には、盛飾を施した犬が陪葬されてゐた。
獳字條に怒れる犬の皃なり
とあり、合はせて獳猛といふ。
藤堂
犬と音符孟の會意兼形聲。孟は子と皿の會意で、蓋をして押さへたのを撥ね除けてどんどん成長することを示す。猛は、押さへをきかずにいきり立つて出る犬。烈しく外へ發散しようとする勢ひを意味する。
漢字多功能字庫
- 『左傳・宣公二年』
棄人用犬、雖猛何為。
壯健なることを表す。『廣雅・釋詁二』猛、健也。
- 唐・杜甫〈朝獻太清宮賦〉
張猛馬、出騰虬。
嚴厲(嚴しいこと)を表す。
- 『左傳・昭公二十年』
寬以濟猛、猛以濟寬、政是以和。
勇猛を表す。
- 漢・枚乘〈七發〉
毅武孔猛、袒裼身薄。白刃磑磑、矛戟交錯。
猛烈を表す。
- 南朝梁・王僧孺〈初夜文〉
壅夏河之長瀉、撲秋原之猛燎。
副詞に用ゐ、突然を表す。
- 宋・梅堯臣〈宿邵埭聞雨因買藕芡人回呈永叔〉
寒屋猛添響、濕窗愁打穿。
屬性
- 猛
- U+731B
- JIS: 1-44-52
- 當用漢字・常用漢字
- 𠩜
- U+20A5C