靑 - 漢字私註

説文解字

靑
東方色也。木生火。从。丹靑之信言象然。凡靑之屬皆从靑。
靑部
𡷉
古文靑。

康煕字典

部・劃數
部首
古文
𡴑
𡴏
𡴐
𡗡

『唐韻』『集韻』『韻會』𠀤倉經切、音鶄。『說文』東方色也。『釋名』靑、生也。象物之生時色也。『書・禹貢』厥土靑黎。『荀子・勸學篇』靑出之藍而靑於藍。

又神名。『史記・封禪書』秦宣公作密畤于渭南、祭靑帝。

又州名。『書・禹貢』海岱惟靑州。

又鳥名。『禮・曲禮』前有水、則載靑旌。《註》靑、靑雀、水鳥。

又木名。『庾信・步虛詞』空靑爲一林。《註》雲笈七籤、玉淸天中有樹、似松、名曰空靑之林。又『廣韻』男靑、女靑、皆木名。出羅浮山記。

又果名。靑子、橄欖也。『蘇軾詩』紛紛靑子落紅鹽。

又藥名。『本草綱目』空靑、腹中空、破之有漿、治眼疾。一名楊梅靑。『又』白靑、治目疾、色深者爲石靑、淡者爲碧靑。【淮南子畢萬術】云、白靑、得鐵卽化爲銅。又曾靑、綠靑、扁靑、綠膚靑、𠀤詳『本草綱目』。

又『韻會』竹皮曰靑。『後漢・吳祐傳』殺靑𥳑以寫經書。《註》以火炙𥳑令汗取其靑、易書復不蠹、謂之殺靑。

又『唐・李肇・翰林志』凡大淸宮道觀薦告詞文、用靑藤紙朱字、謂之靑詞。

又『李綽・歲時紀』上巳曲江禊飮、曰踏靑。

又姓。『廣韻』出何氏姓苑。又複姓三氏、漢有靑烏子。又有靑牛氏、靑陽氏。

又『集韻』『韻會』𠀤子丁切。與同。『詩・衞風』綠竹靑靑。《傳》靑靑、茂盛貌。『釋文』靑、子丁反。本亦作菁。又『小雅』其葉靑靑。『釋文』靑、子零反。

部・劃數
屮部六劃

『玉篇』古文字。註見部首。

部・劃數
屮部六劃

『集韻』古作𡴏。註見部首。

部・劃數
屮部六劃

『集韻』古作𡴐。註見部首。

部・劃數
大部三劃

『集韻』古作𡗡。註詳部首。

部・劃數
宀部八劃

『集韻』古作寈。註詳部首。亦作𡗡𡴏𡴐、【玉篇】作𡴑

異體字

『説文解字』の重文。

或體。

音訓

セイ(漢) シャウ(呉) 〈『廣韻・下平聲・靑・靑』倉經切〉[qīng]{cing1}
あを。あをい。

解字

白川

形聲。字の初形はに從ひ、生聲。

『説文解字』に東方の色なり。木、火を生ず。生丹に從ふ。丹靑の信、言必ず然り。とするが、字は形聲。丹靑は鑛物質のもので變色せず、故に「丹靑の信」といふ。

殷墓の遺品に丹を用ゐたものは、今もなほその色を存してをり、また器の朽ちたものは、土に印して、花土として殘つてゐる。丹や青は器の聖化、修祓のために用ゐるもので、たとへばは力(耜)を上下より持ち、これに靑を加へて修祓する農耕儀禮をいふ字。

藤堂

(青い草の芽生え)と丼(井戸の中に清水の溜まつたさま)の會意で、生、丼のどちらを音符と考へてもよい。青草や清水のやうな澄み切つた青色。

漢字多功能字庫

に從ふ。構形初義不明。疑ふらくは草木が生長するときの青色に象る。

甲骨文はただ一つ見え、と丹に從ふ。甲骨文の「青室」は宗廟の室のこと(王襄、馬如森)。

金文は生と丹に從ひ、丹はあるいは井に作る。生は草木の生長に象り、青の本義は草木の生長の青色を指す(林義光)。『釋名』靑、生也。象物之生時色也。馬敍倫は、丹は石の名で、青の本義は石の青色であるとする。按ずるに前説の方がより合理的であらう。草木の生長の色は常に青く、丹石は青色とは限らない。生、井いづれも聲符で、青と古韻が同じく耕部に屬す。丹と井は形が近く、字の構成要素として通用し、金文のの從ふ青は多く井に從ふ形に作る。晩期金文は下にを飾筆に加へる。

金文での用義は次のとほり。

戰國楚簡では通じて情と讀む。《郭店簡・性自命出》青(情)生於眚(性)。

屬性

U+9751
𡴑
U+21D11
𡴏
U+21D0F
𡴐
U+21D10
𡗡
U+215E1
U+5BC8
𡷉
U+21DC9
U+9752
JIS: 1-32-36
當用漢字・常用漢字

關聯字

靑聲の字