尗 - 漢字私註
説文解字
豆也。象尗豆生之形也。凡尗之屬皆从尗。
- 七・尗部
説文解字注
豆也。尗豆古今語、亦古今字。此以漢時語釋古語也。『戰國策〔韓策一・張儀爲秦連橫說韓王〕』韓地、五穀所生、非麥而豆、民之所食、大抵豆飯藿羹。『史記〔張儀傳〕』豆作菽。尗象豆生之形也。尗象各本作象尗。誤。今正。重言尗者、著其形也。豆之生也。所種之豆必爲兩瓣、而戴於莖之頂。故以一象地、下象其根、上象其戴生之形。式竹切。三部。今字作菽。凡尗之屬皆从尗。
康煕字典
- 部・劃數
- 小部・三劃
『正字通』菽叔同。『前漢・昭帝紀』以叔粟當賦。《註》與菽同。又叔、季父也。古作尗、从上、从小。後人加又爲叔。或从寸作𡬧。又加艸爲菽。
音訓
- 音
- シュク(漢) 〈『廣韻・入聲・屋・叔』式竹切〉[shú]
- 訓
- まめ
解字
白川
象形。戚の頭部の形に象る。上が鉞の刃と柲部、下はその刃光を發する意。戚はその全形である戉に、尗を加へた字。
『説文解字』に豆なり。尗(菽)豆の生ずる形に象る。
とし、菽の初文とするが、金文の字形は、明らかに鉞頭の刃光を發する形。
金文に「叔金」「叔巿」とある叔は白色の意で、叔は尗の繁文。
伯叔の叔は金文では弔に作り、弔は繳(いぐるみ)の象形。その音を借りて伯叔の字とする。叔金、叔巿の叔と、伯叔の叔とは、もと異なる字であつた。
菽は後の形聲字で、叔の形義とは關係がない。
藤堂
落合
弋に紐を卷き附けた形の弔の同源字だが、甲骨文の段階では用ゐられてゐない。
屬性
- 尗
- U+5C17
- JIS X 0212: 26-74