毄 - 漢字私註

説文解字

毄
相擊中也。如車相擊。故从
殳部

説文解字注

毄
相擊中也。〔周禮〕考工記』毄兵同強。兼戈殳言之。和弓𣪠摩。《注》𣪠、拂也。《手部》曰、、過擊也。惟記文用此字本義。若司門祭祀之牛牲𣪠焉。校人三皁爲𣪠。𣪠一馭夫。六𣪠爲廏。廏一僕夫。皆假借爲字。今之繫也。『易・𣪠辭』【釋文】作此字。故云系也。字從𣪠。若直作𣪠下系者音口奚反。非。此謂繫乃『說文』繫𦃇字。『𣪠辭』不當作繫也。『漢書〔景帝紀〕』景帝詔、農桑𣪠畜。《注》食養之畜。如車相轚。故从殳軎也。轚本從手。今正。轚、車轄相擊也。轄亦舝字。車軸耑鍵也。軎、車軸耑也。殳可用擊之物。故從殳𨊥。取意於車相轚也。古歷反。十六部。

康煕字典

部・劃數
殳部・十劃

『唐韻』古歷切『集韻』吉歷切、𠀤音激。『說文』相擊中也。如車相擊、故从殳从軎。『周禮・冬官考工記』廬人毄兵同强。《註》毄兵、戈戟屬。《疏》殳長丈二而無刃、可以毄打人、故曰毄兵。

又拂也。『周禮・冬官考工記』弓人和弓毄摩。《註》和、調也。毄、拂也。將用弓、必先調之、拂之、摩之。

又『集韻』『韻會』詰歷切『正韻』苦擊切、𠀤音喫。勤苦用力曰毄。

部・劃數
殳部・九劃

『廣韻』苦擊切、音燩。與同。攻也。

又『集韻』吉詣切、音計。與繫同。『前漢・景帝紀』郡國或磽陿、無所農桑𣪠畜。《註》師古曰、𣪠、古繫字、謂食養之也。

音訓

(1) ケキ(漢) ゲキ(慣)〈『集韻』吉歷切、音激、入聲/『廣韻・入聲・錫・燩』苦擊切〉[jī]{gik1}
(2) ケイ(漢) 〈『集韻』吉詣切、音計、去聲〉[jì]{gai3}
(1) うつ
(2) つなぐ

解字

白川

叀との會意。

『説文解字』に相ひ撃ちてあたるなり。車の相ひ擊つが如し。とし、(車轂、こしき; 補註: hub)の相當たる意とするが、その字は轚。

毄は𣪠に作るべく、叀に從ひ、叀はふくろの上部を括つた形。その橐を繫けて擊つので、繫、擊はみな𣪠に從ふ。𣪠は、橐に穀類などを繫けて擊ち、籾取りなどをする形。

車轂とは關係のない字。轚は車轂の相撃つ音の擬聲語で、擊、繫とは字の立意が異なる。

藤堂

と○印(軸受)と(動詞の記號)で、車軸が軸受の止め金に當たることを表す。

屬性

U+6BC4
JIS X 0212: 38-21
𣪠
U+23AA0

關聯字

毄に從ふ字を漢字私註部別一覽・又部・毄枝に蒐める。