耘 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
- 𦔐
除苗閒穢也。穢當作薉。《艸部》薉、蕪也。無穢字。『小雅・毛傳』曰、耘、除草也。耔、雝本也。『〔漢書〕食貨志』云、播種於畎中、苗生三葉以上、稍耨壠草、因𡒌其土以附苗根。比成壠盡而根深。能風與旱。故薿薿而盛也。按此古者𦔐耔爲一事也。謂苗初生之始也。旣成已後仍有莠及童蓈生乎其閒。蓐下所云陳艸復生也。則又以槈薅之。薅者、披田艸也。亦謂之𦔐。『吕覽〔士容論・任地〕』云、其耨六寸、所以閒稼也。《注》云、耨所以耘苗、刃廣六寸、所以入苗閒。○又按『吕覽〔同・同〕』云、六尺之耜、所以成畞也。謂六尺爲步。步百爲畞。卽車人爲耒。所謂弦其内與步相中也。『又』云、其博八寸、所以成畎也。八寸者、周之一尺。見《夫部〔夫字條〕》、《尺部〔咫字條〕》。卽匠人所謂一耦之伐廣尺也。『又』云、耨柄尺、此其度也。謂耨柄之尺寸以耒六尺爲度也。『又』云、其耨六寸。所以閒稼也。此謂耨頭之金廣六寸。入於苗閒。所謂立苗欲疏也。《高注》古者以耜耕、六尺爲步、步百爲畞、廣尺爲甽。今本舛誤不可讀。
从耒員聲。員、物數也。謂艸之多也。此形聲包會意。羽文切。十三部。
𦔐或从芸。按當云或從耒艸、云聲。今字省艸作耘。
康煕字典
- 部・劃數
- 耒部・四劃
『廣韻』『集韻』王分切『韻會』『正韻』于分切、𠀤音雲。〔音1〕『說文』除田閒穢也。本作𦔐。今文作耘。『博雅』除也。『詩・小雅』今適南畝、或耘或耔。《傳》耘、除草也。
又『集韻』王問切、音運。〔音2〕義同。
又『史記・東越傳』不戰而耘。《註》徐廣曰、耘、義取耘除。或言耘音于粉反、此楚人聲重耳。耘隕當同音、字有假借、聲有輕重耳。
又『韻補』叶曜先切、音延。『韓愈・贈謝自然詩』奈何不自信、反欲從物遷。寒衣及飢食、在蠶績耕耘。
- 部・劃數
- 耒部・八劃
『集韻』同耘。
- 部・劃數
- 耒部・十劃
『說文』耘本字。
- 部・劃數
- 禾部・四劃
『集韻』於分切、音雲。除苗閒穢也。同耘。
異體字
『廣韻』『集韻』所載。
音訓義
- 音
- ウン(漢)(呉)⦅一⦆
- ウン(推)⦅二⦆
- 訓
- くさぎる⦅一⦆
- 官話
- yún⦅一⦆
- 粤語
- wan4⦅一⦆
⦅一⦆
- 反切
- 『廣韻・上平聲・文・雲』王分切
- 『集韻・平聲二・文第二十・雲』王分切
- 『五音集韻・中平聲卷第三・文第三・喻・三雲』王分切
- 聲母
- 云(喉音・次濁)
- 開合
- 合
- 等呼
- 三
- 推定中古音
- ɦʏə̆n
- 官話
- yún
- 粤語
- wan4
- 日本語音
- ウン(漢)(呉)
- 訓
- くさぎる
- 義
- 除草する。
- 除去する。
- 釋
- 『廣韻』
𦔐: 『說文』曰「除苗閒穢也」。 𦓷: 上同。 耘: 亦同。
- 『集韻』
𦔐𦶮耘秐: 『說文』「除苗間穢也」。或从芸、从云、亦作秐。通作芸。
- 『康煕字典』上揭。
⦅二⦆
- 反切
- 『集韻・去聲上・焮第二十四・運』王問切
- 『五音集韻・去聲卷第十一・問第三・喻・三運』王問切
- 日本語音
- ウン(推)
- 義
- ⦅一⦆に同じ。
- 釋
- 『集韻』
耘𦓷𦔐: 除艸也。『詩〔小雅・甫田〕』或耘或耔。或从芸、从貟。通作芸。
- 『康煕字典』上揭。
解字
白川
形聲。聲符は云。
『說文』に𦔐を正字とし、𦔐は苗閒の穢れを除くなり
とする。
耒はすき。耒で草の紛紜をすき取る意。
藤堂
耒(すき)と音符云の會意兼形聲。云は、雲氣がもやもやと回るさま。耘は、耒をめぐらして、土を混ぜ返すこと。
漢語多功能字庫
耒に從ひ云聲。『說文』に小篆を𦔐に作り、異體を𦓷に作り芸聲に從ふ。芸の艸を省いて云聲に從ひ、遂に耘となる。『說文』「𦔐、除苗閒穢也。(後略)
本義は除草。
- 『詩・小雅・甫田』
今適南畝、或耘或耔。
毛傳耘、除草也。
耔は培土(土を盛る、寄せる)。 - 『荀子・王制』
春耕、夏耘、秋收、冬藏、四者不失時、故五穀不絕而百姓有餘食也。
耕耘は土を返し草を除くこと。また廣く耕種(土地を耕し種苗を植ゑること、耕作栽培すること)を指す。
- 『漢書・元帝紀』
元元之民、勞於耕耘。
- 三國魏・曹植〈豫章行〉
虞舜不逢堯、耕耘處中田。
引伸して除去、消滅を表す。『廣雅・釋詁三』耘、除也。
- 『史記・東越列傳』
不戰而耘、利莫大焉!
司馬貞索隱耘、除也。
屬性
- 耘
- U+8018
- JIS: 1-70-49
- 𦓷
- U+264F7
- 𦔐
- U+26510
- 秐
- U+79D0
- 𦶮
- U+26DAE