卸 - 漢字私註
説文解字
舍車解馬也。从卪、止、午。讀若汝南人寫書之寫。臣鉉等曰、午、馬也、故从午。司夜切。
- 九・卩部
説文解字注
舍車解馬也。舍、止也。馬以駕車。止車則解馬矣。一說解馬謂騎解鞌。『方言〔七〕』曰、發、舍車也。東齊海岱之閒謂之發。宋趙陳魏之閒謂之稅。《郭注》今通言發寫。按發寫卽發缷也。寫者卸之假借字。『〔禮記〕曲禮』曰、器之漑者不寫、其餘皆寫。義正同卸。今卸爲通用俗語。从卪止。行止有節。午聲。依『韵會』所據《小徐本》。讀若汝南人寫書之寫。司夜切。古音在五部。
康煕字典
- 部・劃數
- 卩部・六劃
『唐韻』『正韻』司夜切『集韻』『韻會』四夜切、𠀤寫去聲。『說文』舍車解馬也。
又『增韻』脫衣解甲曰卸。舟人出載亦曰卸。
音訓・用義
- 音
- シャ(漢、呉) 〈『廣韻・去聲・禡・蝑』司夜切〉[xiè]{se3}
- 訓
- おろす
本邦では、荷卸し、卸賣り、棚卸しの義に用ゐる。
解字
白川
會意。御の初形。偏は、攴文では午あるいは幺の形に記し、祈るときの呪器。卩はそれを拜する形。これによつて災厄を「禦ぎ」「御め」、あるいは神を「御へ」る儀禮とした。
『説文解字』に車を舍きて、馬を解くなり
とするが、もとは御の初文。
のち卸と御は別の字となり、卸は車馬を解く意に用ゐ、本邦では荷を卸す、卸問屋のやうに用ゐる。
藤堂
卩と音符午の會意兼形聲。午は杵、卩は跪いた人。人が杵でつきならすさま。御の原字。
のちには物を移して抵抗や負擔を取り去る意に用ゐる。
また、ぴんと張つた花が緊張を解いて萎むのを謝花とも卸花ともいふ。
落合
屬性
- 卸
- U+5378
- JIS: 1-16-23
- 當用漢字・常用漢字