彣 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
𢒰也。《有部》曰「戫、有彣彰也」。是則有彣彰謂之彣。彣與文義別。凡言文章皆當作彣彰、作文章者省也。文訓逪畫、與彣義別。
从彡文。以毛飾畫而成彣彰會意。文亦聲。無分切。十三部。
康煕字典
- 部・劃數
- 彡部・四劃
音訓義
- 音
- ブン(漢) モン(呉)⦅一⦆
- 官話
- wén⦅一⦆
- 粤語
- man4⦅一⦆
⦅一⦆
- 反切
- 『廣韻・上平聲・文・文』無分切
- 『集韻・平聲二・文第二十・文』無分切
- 『五音集韻・中平聲卷第三・文第三・微三文』無分切
- 聲母
- 微(輕唇音・次濁)
- 等呼
- 三
- 推定中古音
- mʏə̆n
- 官話
- wén
- 粤語
- man4
- 日本語音
- ブン(漢)
- モン(呉)
- 義
- 色彩、模樣、あや。
- 特に青と赤の雜じる色彩や模樣を指すか。
- 釋
- 『廣韻』
彣: 靑與赤雜。
- 『集韻』
彣: 『說文』㦽也。一曰青與赤雜。古通作文。
- 『康煕字典』上揭。
解字
白川
彥は元服のとき額に文身を加へる意で、同じく彡に從ふ。
『說文』に戫あるなり
とし、《有部》に戫は文章有るなり
といふ。戫はいま郁に作る字。(補註: 『說文・有部』に㦽に作る。)
『論語・八佾』周監於二代、郁郁乎文哉。
(周は二代に監みて、郁郁乎として文なる哉)を、『古論語』に「戫戫」に作る。
青と赤とで文彩を施す意。文章はもと彣彰に作り、文身の美をいふ言葉であつた。文は文身、章はその文身を施す針の形で、辛に墨だまりを加へて章となる。
藤堂
落合
文に意符として彡を加へた繁文。東周代に初出。模樣や飾りの意味として分化した字。彡は、原義としては光や音などを表す指示記號であるが、後に長いものや飾りを表すためにも轉用された。
屬性
- 彣
- U+5F63
- JIS: 2-12-19
- JIS X 0212: 28-92