唁 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
弔生也。『庸風〔載馳〕』「歸唁衞矦」。『春秋〔昭二十五年〕』「齊矦唁公于野井」。《穀梁傳》《毛傳》皆云、弔失國曰唁。此言弔生者。以弔生爲唁、別於弔死爲弔也。『何注公羊』云、弔亡國曰唁、弔死曰弔。與此相發明。今本《公羊注》弔死國曰弔、衍國字。
从口言聲。魚變切。十四部。
『詩』曰「歸唁衞矦」。
康煕字典
- 部・劃數
- 口部・七劃
- 古文
- 囐
『唐韻』魚變切『集韻』魚戰切『韻會』疑戰切、𠀤音彥。〔音1〕『說文』弔生也。『詩・鄘風』歸唁衛侯。《疏》【正義】曰、昭二十五年、齊侯唁公于野井。【穀梁傳】曰、弔失國曰唁、此據失國言之、若對弔死曰弔、則弔生曰唁。【小雅】云、不入唁我。【左傳】曰、齊人獲藏堅、齊侯使夙沙衞唁之。服虔曰、弔生曰唁、以生見獲、故唁之也。『集韻』或作𣨌喭。
又『集韻』牛偃切、音𤬝。〔音2〕義同。
- 部・劃數
- 歹部・七劃
音訓義
- 音
- ゲン(漢)(呉)⦅一⦆
- ゲン(推)⦅二⦆
- 訓
- とむらふ⦅一⦆⦅二⦆
- 官話
- yàn⦅一⦆
- 粤語
- jin6⦅一⦆
- jin3⦅一⦆
⦅一⦆
- 反切
- 『廣韻・去聲・線・彦』魚變切
- 『集韻・去聲下・綫第三十三・彦』魚戰切
- 『五音集韻・去聲卷第十一・線第十一・疑三彦』魚變切
- 聲母
- 疑(牙音・次濁)
- 開合
- 開
- 等呼
- (重紐)三
- 推定中古音
- ŋɪɛn
- 官話
- yàn
- 粤語
- jin6
- jin3
- 日本語音
- ゲン(漢)(呉)
- 訓
- とむらふ
- 義
- 弔ふ、弔問する。あるいは喭に作る。
- 慰める。慰問する。
- 釋
- 『廣韻』
唁: 弔失國。『說文』曰「弔生也。『詩』曰、歸唁衞侯。」 喭: 上同。
- 『集韻』
唁𣨌喭: 『說文』弔生也。或作𣨌喭。
- 『康煕字典』上揭。
⦅二⦆
- 反切
- 『集韻・去聲上・願第二十五・𤬝』牛堰切
- 『五音集韻・去聲卷第十一・願第七・疑三𤬝』語堰切
- 聲母
- 疑(牙音・次濁)
- 開合
- 開
- 等呼
- 三
- 日本語音
- ゲン(推)
- 訓
- とむらふ
- 義
- 弔ふ。⦅一⦆に同じ。あるいは囐に作る。
- 釋
- 『集韻』
唁囐: 弔生曰唁。古从獻。
- 『康煕字典』上揭。
解字
白川
形聲。聲符は言。
『說文』に生を弔ふなり
とあり、人の不幸を弔問することをいふ。
『詩・鄘風・載馳』に歸唁衞侯
(歸りて衞侯を唁はん)とあり、その國都を狄人のために失つたことを弔慰する意。
言は呪的な言語であるから、唁には魂振り的な意をも含むものであらう。
『玉篇』に重文として喭を擧げてをり、諺と關係のある字と思はれる。諺はことわざ、もと呪的な語をいふ。
藤堂
口と音符言の會意兼形聲。言は、改まつたものの言ひ方。唁は、改まつて悔やみを述べること。
屬性
- 唁
- U+5501
- JIS: 2-3-93
- JIS X 0212: 21-38
- 𣨌
- U+23A0C