似 - 漢字私註
説文解字
象也。从人㠯聲。
- 八・人部
康煕字典
- 部・劃數
- 人部・五劃
- 古文
- 𠚦
『唐韻』詳里切『集韻』『韻會』象齒切『正韻』詳子切、𠀤音巳。肖也。『爾雅・釋草』綸似綸、組似組、東海有之。帛似帛、布似布、華山有之。《疏》以其所似、名其草也。
又嗣也。『詩・周頌』以似以續。
又况也、奉也。『賈島詩』今日把似君、誰有不平事。
又『正韻』相吏切、音寺。義同。
又『韻補』叶養里切、音以。『詩・大雅』無曰余小子、召公是似。叶下祉。『賈誼・旱雲賦』運淸濁之澒洞兮、正重沓而𠀤起。嵬隆崇以崔巍兮、時彷彿而有似。
- 部・劃數
- 人部・五劃
『集韻』似本字。
又姓。明佀鍾。
- 部・劃數
- 刀部・二劃
『集韻』似古作𠚦。註見人部五畫。
音訓・用義
- 音
- ジ(呉) シ(漢) 〈『廣韻・上聲・止・似』詳里切〉[sì]{ci5}
- 訓
- にる。にせる。ごとし。つぐ。
似的は官話でshì deと讀み、後ろに著けて「〜と同樣」の意。
解字
白川
形聲。聲符は以。以は耜の象形㠯ともと同形で、また厶とも釋する形である。
厶(すき)を祓ふために祝詞の口を加へた形は台。それで始と姒はもと同形、通用の字であつた。
『説文解字』に象るなり
とするが、『詩・周頌・良耜』(上揭)に以て似ぎ以て續がん
と似續の意に用ゐるのが古い用法で、恐らく⿰台司(嗣)と通用したものであらう。
藤堂
人と音符以の會意兼形聲。以は曲がつた木の耜を手に持つたさまを示し、道具を用ゐて作爲を加へる意を含む。似は、人が作爲や細工を加へて、物の形を整へることを示す。うまく細工して實物と同じ形を作ることから、似せる、似るの意となつた。
中世の俗語で、比較の基準を表す助辭に用ゐ、「より」と訓ずる。古典語では於を用ゐる。
漢字多功能字庫
用義は以下のとほり。
- 本義。『左傳・襄公三十一年』
趙孟將死矣。其言偷、不似民主。
- 似乎(〜のやうだ。どうやら〜らしい。)の意。『左傳・襄公三十一年』
延州來季子其果立乎。巢隕諸樊、閽戕戴吳、天似啟之、何如。
- 與へる、給ふ、の意。唐賈島〈劍客〉
今日把似君、誰為不平事。
- 後を嗣ぐことを表す。『詩・大雅・江漢』
無曰予小子、召公是似。
毛傳似、嗣。
屬性
- 似
- U+4F3C
- JIS: 1-27-87
- 當用漢字・常用漢字
- 佀
- U+4F40
- 𠚦
- U+206A6