怡 - 漢字私註

説文解字

怡
和也。从聲。
心部

説文解字注

怡
龢也。各本作。今正。者、調也。『玉篇』曰、怡者、悅也。樂也。古多叚台字。『〔書〕禹貢』祗台德先。《鄭注》云、敬和。从心台聲。與之切。一部。

康煕字典

部・劃數
心部・五劃

『唐韻』與之切『集韻』『韻會』盈之切『正韻』延知切、𠀤音飴。『爾雅・釋言』悅也。『說文』和也。『玉篇』樂也。『禮・內則』下氣怡色。『論語』兄弟怡怡。

又姓。周怡峰、本姓默合、避難改焉。

又通作。『史記・序傳』諸呂不台、言不爲人所怡悅也。

音訓

イ(漢、呉) 〈『廣韻・上平聲・之・飴』與之切〉[yí]{ji4}
よろこぶ。よろこばす。たのしむ。やはらぐ。

解字

白川

形聲。聲符は

『説文解字』に台はよろこぶなりとあり、『史記・太史公自序』に諸呂不台(諸呂よろこばず)のやうな例がある。

台は怡の初文。(、耜)に(祝詞の器)を加へて農具を清める儀禮で、神意をよろこばせ、豐作が得られるとされた。

藤堂

と音符の會意兼形聲。台はと音符の會意兼形聲。㠯は、耕作をする耜のこと。台は、言葉を上手く操ること。人工を加へて調節する意を含む。(あざむく)の原字。怡は、心を調整して角を去り、和やかにすること。

漢字多功能字庫

に從ひ聲。本義は和悅。『儀禮・聘禮』下階、發氣怡焉、再三舉足又趨。賈公彥疏降階、縱舍其氣、怡然和悅也。

また喜悅、快樂を表す。『國語・周語下』晉國有憂未嘗不戚、有慶未嘗不怡。

屬性

U+6021
JIS: 1-55-62