飭 - 漢字私註
説文解字
説文解字注
致臤也。臤者、堅也。致者、送詣也。致之於堅。是之謂飭。『攷工記』曰、審曲面勢以飭五材。謂五材皆必堅緻也。又曰、飭力以長地材。謂整頓其人力也。凡人物皆得云飭。飭人而筋骸束矣。飭物而器用精良矣。其字形與飾相似、故古書多有互譌者。飾在外、飭在內、其義不同。竊謂許書工下云「巧飾也」。當作「巧也、飭也」。飭卽記所謂飭五材。辨民器。謂之百工。不徒修飾其外而已。凡經傳子史之譌皆可以意正之。飭與敕義略相近。敕、誡也。
从人力、食聲。讀若敕。恥力切。一部。
康煕字典
- 部・劃數
- 食部・四劃
『廣韻』恥力切『集韻』『韻會』蓄力切、𠀤音敕。〔[kk1|vm1|音1]〕『說文』致堅也。『玉篇』謹貌。『禮・樂記』再始以著往、復亂以飭歸。《註》再擊鼓以明其進、復擊鐃以謹其退也。
又修治。『易・雜卦』蠱則飭也。
又勤也。『周禮・天官・大宰』百工飭化八材。《疏》飭、勤也。又『冬官・考工記』飭力以長地財、謂之農夫。
又『廣韻』整備也。『詩・小雅』戎車旣飭。《傳》飭、正也。『禮・月令』仲冬飭死事。《註》誓戒六軍、厲必死之志也。『前漢・武帝紀』飭躬齋戒。
又與敕同。命令也。『齊語』飭其子弟、相語以事。『前漢・張敞傳』明飭長吏守丞。
『集韻』或作飾。
異體字
簡体字。
音訓義
- 音
- チョク(漢) チキ(呉)⦅一⦆
- 訓
- ととのへる⦅一⦆
- ただす⦅一⦆
- ただしい⦅一⦆
- つつしむ⦅一⦆
- いましめる⦅一⦆
- 官話
- chì⦅一⦆
- 粤語
- cik1⦅一⦆
- sik1⦅一⦆
⦅一⦆
- 反切
- 『廣韻・入聲・職・敕』恥力切
- 『集韻・入聲下・職第二十四・敕』蓄力切
- 『五音集韻・入聲卷第十五・職第六・徹三敕』恥力切
- 聲母
- 徹(舌上音・次清)
- 等呼
- 三
- 官話
- chì
- 粤語
- cik1
- sik1(習讀)
- 日本語音
- チョク(漢)
- チキ(呉)
- 訓
- ととのへる
- ただす
- ただしい
- つつしむ
- いましめる
- 義
- 整へる。正す。正しい。飭正。
- 謹む。飭身。
- 戒める。飭厲。
- 釋
- 『廣韻』
飭: 牢密、又整備也。
- 『集韻』
飭飾: 『說文』致堅也。一曰戒也。或作飾。
- 『康煕字典』上揭。
解字
白川
飤と力の會意。力は巾の形より誤つたもの。飭は食事の時、人が巾を帶びる意。
『說文』に堅きを致すなり
とし、字を人と力に從ひ、食聲とするが、飤が食の初文。巾を加へて、これを以て拭ひ清める意。『說文』は力を義符と見て、堅強を以て解したものであらうが、力の篆形は巾とよく似てゐる。
拭き清める意より、整飭の意となり、すべて身邊を整齊にすることをいふ。『詩・小雅・六月』戎車旣飭
(戎車旣に飭ふ)のやうに武備や器具などにもいふ。
敕と聲義に通ずるところがあり、『說文』に讀みて敕の若くす
といふ。
飭の本字である飾は、また別の字として用ゐられてゐる。
藤堂
人と力と音符食の形聲。ぐつと引き締めて整へること。敕と同じ言葉を表す。
屬性
- 飭
- U+98ED
- JIS: 1-50-12
- 饬
- U+996C